2006年の1stフルアルバム「Minima Moralia」("Excellent" 8.1 Pitchfork)から、その後の70枚以上のアルバムに至るまで、畠山智平は強大な作品群を生み出してきた。
桑原あい、千葉広樹、松丸圭、星野源、日野皓正、トニー・アレンなど、数え切れないほどのミュージシャンとコラボレートしてきた石若俊は、日本で最も多作なモダンジャズ・ドラマーの一人である。
アンビエント、エクスペリメンタル、エレクトロニック、ポップス、ヒップホップ、ジャズ、メタルなど、さまざまなプロジェクトで活躍してきた彼らが、この新作で表現しているのは、無数の参照点を持つ志を同じくするミュージシャンたちが、創造性と理解力に溢れたアンビエント作品を生み出すために、エポックメイキングな局面で出会ったということだ。
彼らはラジオに生出演しているときに出会った。これが一連のライブに発展した。この2巻からなる大作のレコーディング・セッションは2023年3月に行われた。
Chiheiがこのアルバムでギター・トリートメントで具体的に参考にしたのは、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、Les Rallizes Dénudés、灰野敬二などだ。
両者ともフリー・ジャズとスピリチュアル・ジャズを愛し、特にアリス・コルトレーンや後期のサン・ラーの作品に傾倒していた。
心理音響的な考察、偶然性、自発性、そしてミュージシャンたちがその場の勢いで互いに反応し合う(あるいは反応しない)断面、これらすべてが、2024年に2巻に分けてリリースされるこの注目すべきプロジェクトのインスピレーションとなった。